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英語好き、仏語もかじってます

BBCラジオコメディ "Cabin Pressure" 笑って学べるリスニング

ニュースやTEDでリスニング*1練習をされる方多いですよね。教養も身につくし一石二鳥。でもリスニング素材がいつも教育的な内容というのも疲れませんか。

時にはとにかく笑えて楽しいだけの英国コメディで、気楽なリスニング練習はいかがでしょう。おすすめしたいのは本国イギリスでは度々再放送される人気ラジオ番組、"Cabin Pressure"。キャラたちのとぼけたやり取りが可愛く、イギリスらしい皮肉の効いたユーモアがたっぷりだけど、笑いが上品で罪がないのが魅力です。

上質なスクリプトだけでなく、出演俳優のBenedict Cumberbatch、Roger Allamらの演技と滑らかなバリトンの声そのものも耳へのご馳走。SHERLOCKやThe Imitation Gameなどで神経質な天才役のイメージの強いCumberbatchさんが、ちょっと三枚目の愛され機長をコミカルに演じているのも新鮮です。


 

 

 

 

概要と設定

Set in a small airline business, Cabin Pressure is a comedy about the wing and a prayer world of a tiny, one-plane charter airline staffed by two pilots - one on his way down, and one who was never up to start with. Whether they're flying squaddies to Hamburg, metal sheets to Mozambique, transporting lads on a stag night or shifting a panther for the odd oil sheik, no job is too small - but many jobs prove to be too difficult - for MJN Air! 
The airline is run by forbidding divorcee Carolyn Knapp-Shappey who, at last, in her mid-60s, is free of her awful husband, but pleasingly not free of his private jet. Her two pilots are the smooth, experienced and almost certainly fired-by-a-big-airline-for-all-round-naughtiness Douglas, and the struggling, almost competent sweaty young captain Martin. General help is provided by Carolyn's dim-witted son Arthur. (British Comedy Guide より)

 

キャビンプレッシャーは崖っぷち極小チャーター航空会社MJN航空を舞台にしたコメディ。新兵群団をハンブルクへ、モザンビークに向けて板金を、時には結婚前夜パーティーの男共を運び、ある時は石油王のためにヒョウまで運ぶ… MJN航空にとって、くだらない仕事なんてひとつもないけど、その代りどの仕事もトラブル尽くし!

MJN航空を運営するのは、60代前半にしてようやく別れた最低夫から個人ジェット機をせしめた、たくましきキャロリン・ナップ=シャピー。お抱えパイロットは2人だけ──長年のやんちゃが祟って大手航空を解雇された、経験豊かで口先のうまいダグラスと、生活苦と戦う有能(になりかけ?)な苦労性の若き機長マーティン。キャロリンのちょっとお間抜けな息子アーサーがスチュワードとして皆のお手伝いをします。

 

登場人物

 

その他

John Finnemoreの脚本によるこのドラマは、本国で様々な賞を受賞していて、2014年にはTVとラジオを対象としたの中からラジオ番組としては初の "Comedy of the Year"に輝きました。 

…とここまで書きましたが、実は私自身シリーズ4しか聞いていないのです。シリーズはじめは一話完結もののようですが、終盤にはストーリーの発展があるようです。

本当はもっときちんと作品紹介をするつもりだったけど、もう既に沢山の方が立派な紹介を書かれていることに思い当たったので、このあたりで。

 

おすすめポイント

乗務員同士の茶目っ気のあるやり取りが、とにかく笑えます。私は初CabinPressureを前知識なしにカフェで聴いて、面白さにコーヒーを吹き出しかけて以来、自宅以外では封印しているほどです。

下品な表現が一切出てこないから安心して聴けるし、イギリスのDry Humourが好きな方にはぜひぜひお薦めします。

 

*1:時々「ヒアリング」と言う人がいるけど、Hearingは聴力を指すのでどうも妙な感じがします。"My hearing isn't good."と言った場合、「聴力に問題がある」と解釈され、親切な人なら大きな声で話してくれたりします。リスニング能力と言いたいときは "Listening comprehension"が普通です。