S1E2: Boston 後半 (Cabin Pressure和訳)
S1E2: Boston 前半 (Cabin Pressure和訳)の続きです。
アーサーをけしかけて、嫌味な乗客に消火器で反撃したマーティンですが、予想外の展開に大西洋上を右往左往することに。ダグラスが貴重な常識人ぶりを発揮します。
- CAROLYN: Reykjavik?!
- DOCTOR PRICE (American accent): Hullo?
- ARTHUR: Well, goodbye, then.
- ARTHUR: Goodbye, thank you for flying MJN Air.
- CAROLYN: Where is he?
合掌の挨拶について考えたこと
私はベネディクト・カンバーバッチさんのファンとは言ってもにわかだし、海外文化の知識も深くありません。さらに言うと、俳優の作品中の演技以外の部分での活動にはさほど興味がありません。
でも今回ベネディクト・カンバーバッチさんが韓国を訪問した際に、合掌とお辞儀での挨拶を繰り返したことが騒ぎとなったのには韓国が日本の隣国で、日本と同じ「合掌の挨拶をしないアジアの国」であることもあって関心がわきました。(個人的には「合掌はしないでほしい」と言う声が上がっていたのなら、それが本人が傾倒している仏教式の挨拶であろうと避けるべきだったと思います。ただ、その声がどの程度本人に届いていたのかが不明な状態で、部外者があれこれ言うことは不毛でしょう。)
そして、何より興味をひかれたのは、韓国のファンが合掌とお辞儀での挨拶を『racial/ 差別的』と表現したことです。韓国は儒教の国。仏教は少数派なので、合掌をされても特に嬉しくないのは理解できます。でも、『差別的』と主張するその根拠は何なのでしょうか。
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S1E2: Boston 前半 (Cabin Pressure和訳)
Cabin Pressure 第2話:機長の威厳と煙の切ない関係、ところでサイモンって誰?
Cabin Pressureの第2エピソード "Boston(ボストン)" の対訳です。
前回に輪をかけたマーティンの不憫さに、「まあ飲めよ」と1パイントおごって背中をたたいてやりたくなること請け合いです。
今回も英語原文スクリプトはBoston Transcript | Cabin Pressure Fansより、Ariane DeVereさんのTranscriptをお借りしました。
- Cabin Pressure 第2話:機長の威厳と煙の切ない関係、ところでサイモンって誰?
- Boston 1/2
- ARTHUR: Good evening, sir. Welcome aboard today.
- CAROLYN: Martin, give Douglas your hat. … Do it.
- DOUGLAS: How did it go?
- ARTHUR (quietly into intercom): Okay, he’s up.
S1E1: Abu Dhabi 後半(Cabin Pressure和訳)
Cabin Pressure Script 翻訳、前回の『S1E1: Abu Dhabi 前半(Cabin Pressure和訳)』からの続きです。
顧客の荷物をGERTIの貨物室に積み終えたところからストーリーが再開します。
最後の方のマーティンの猫がらみのダジャレ発言が、なかなか理解できず「そのこころは!?」とひとりで随分悩みました。
今回も英語原文スクリプトはAbu Dhabi Transcript | Cabin Pressure Fansより、Ariane DeVereさんのTranscriptをお借りしました。
- Abu Dhabi 2/2
- MARTIN: Fuel system checked?
- MARTIN: Carolyn, what the hell are you trying to do?
- ARTHUR: Why? Why would you do that?
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S1E1: Abu Dhabi 前半 (Cabin Pressure和訳)
初回Abu Dhabi: マーティン機長のキャリア危機。飛行機の飛ぶ原理って?
始めた直後からすっかり放置していたブログですが、ひっそり再開を目指しています。
ようやくBBCラジオドラマCabin Pressureの全シリーズ収録のA-Z Boxを入手したところですし、今回はCabin Pressureの初回の翻訳をのせたいと思います。
初回Abu Dhabiはラストの落ちの気持ちよさが一級品。飛行機が飛ぶ原理についても豆知識が得られますよ。揚力が生まれる原理を英語で説明できたら、ちょっと気持ちいいですよね。
ちなみにCabin Pressureの概要と登場人物紹介はこちらをどうぞ。
現在Season1,2,4を聴いて、Season3とZのみが未聴なのですが、シリーズを重ねるごとに面白くなってる気がします。憎らしいお客がでなくなるからかな?最初の方はマーティンへのあたりがやや強すぎる気がして時々辛い…。でもS2のクリスマススペシャルのマーティンの優しさで救われました。
そういうわけで、今回は初回アブダビの前半の拙訳を掲載し、後半の訳と、ワードゲームの内容や感想などは次回挑戦したいと思います。目次はCDのトラック毎に設けました。
原文スクリプトはAbu Dhabi Transcript | Cabin Pressure Fansから、Ariane DeVereさんのトランスクリプトを参照しました。30分近いショーの全文を書き取るのは大変な作業だと思うのですが、おかげで楽しみながら学ぶことが出来て本当に感謝です。
- 初回Abu Dhabi: マーティン機長のキャリア危機。飛行機の飛ぶ原理って?
- Abu Dhabi
- MARTIN: Sorry, chaps. Looks like we’d better divert to Bristol.
- CAROLYN: Martin, you’re a berk.
- ARTHUR (from outside the door): Morning, Mum! Can I come in?
- ARTHUR: Hi there, Douglas!
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【対訳】SHERLOCKとサマセット・モームの "The Appointment in Samarra"/『サマーラの約束』
周囲から一年以上遅れてやっと見ました、シャーロックS4E1『6つのサッチャー』。
好きだったキャラが思いのほか早く退場になってしまって悲しい。
エピソードに関して言いたいことは色々あるけど(例えば「遠慮も感謝もない赤ん坊を世話するのは大変だ!」とジョンとレストラードに当てこすりのジョークを言われているシーンのシャーロックの顔がテカテカこんがりしすぎじゃないですか!?青白い肌の探偵はどこへ行ったとですか!?他のシーンで普通の色になっててホッとしたよ!)、ここでは個人的に気になったThe Appointment in Samarra/『サマラの約束』の寓話について調べてみました。エピソード冒頭でシャーロックの語りで紹介され、ストーリー全体に不吉な予言のように影を落とす、死を出し抜こうと足掻いたために逆にその懐に飛び込むことになる男の話です。
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BBCラジオコメディ "Cabin Pressure" 笑って学べるリスニング
ニュースやTEDでリスニング*1練習をされる方多いですよね。教養も身につくし一石二鳥。でもリスニング素材がいつも教育的な内容というのも疲れませんか。
時にはとにかく笑えて楽しいだけの英国コメディで、気楽なリスニング練習はいかがでしょう。おすすめしたいのは本国イギリスでは度々再放送される人気ラジオ番組、"Cabin Pressure"。キャラたちのとぼけたやり取りが可愛く、イギリスらしい皮肉の効いたユーモアがたっぷりだけど、笑いが上品で罪がないのが魅力です。
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Web配信はこちら⇒<<BBC Radio 4 Extra - Cabin Pressure>> (現在シリーズ4の一部が配信中) (終了しました)
- 日本のiTunesでは取り扱いがないようですが、US版で利用可能。試聴も出来ます。
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原文スクリプトはこちら⇒ファンサイトCabin Pressure Fans
上質なスクリプトだけでなく、出演俳優のBenedict Cumberbatch、Roger Allamらの演技と滑らかなバリトンの声そのものも耳へのご馳走。SHERLOCKやThe Imitation Gameなどで神経質な天才役のイメージの強いCumberbatchさんが、ちょっと三枚目の愛され機長をコミカルに演じているのも新鮮です。
- 概要と設定
- 登場人物
- その他
- おすすめポイント
*1:時々「ヒアリング」と言う人がいるけど、Hearingは聴力を指すのでどうも妙な感じがします。"My hearing isn't good."と言った場合、「聴力に問題がある」と解釈され、親切な人なら大きな声で話してくれたりします。リスニング能力と言いたいときは "Listening comprehension"が普通です。